美味しいお茶の淹れ方

1. お湯をよく沸騰させる

淹れたお茶の99.7%は水分です。水が美味しくなければ、お茶も美味しくありません。

水道水(軟水)を使う場合は、水をやかんで十分に沸騰させてカルキ臭を取り除くことが重要です。

朝一番にお湯を沸かす際には、前日に水道水をくみ置きしておくと、臭いがやわらぎます。その水をやかんで5分以上よく沸騰させることでカルキ臭がほぼ抜けます。また、やかんは鉄瓶や土瓶を使うことで、さらにまろやかで美味しいお湯を沸かすことができます。

2. 茶葉の良さを引き出す急須

さまざまな材質や形の急須がありますが、急須の内側に、深蒸し茶用の網を張ってあるタイプがおすすめです。茶葉が急須の中で十分に広がり、全体にお湯が行き渡るため、お茶本来の旨みを最大限に引き出すことができ、最後の一滴まで美味しいお茶を楽しめます。

急須

3. お茶の種類によって淹れ方を変える

お茶の種類によって、お茶の葉の量やお湯の量、湯の温度、浸出時間が変わってきます。

ただし、お茶は嗜好品ですので、ご自身の好みに合った淹れ方でお楽しみください。

 

標準的なお茶の淹れ方

 

人数

茶の葉量 湯温 湯量 浸出時間
特上玉露 3人 10g 50℃ 60ml 2分30秒
上玉露 3人 10g 60℃ 60ml 2分
特上煎茶 3人 6g 70℃ 170ml 1分30秒
普通煎茶 3人 10g 80℃ 430ml 1分
番茶・ほうじ茶 3人 15g 熱湯 650ml 30秒 

深蒸し煎茶の淹れ方

煎茶は、旨みと渋みのバランスをよく引き出します。ややぬるめのお湯で強い渋みを抑え、香りを引き出します。深蒸し煎茶は、普通煎茶よりも長く蒸しているため、葉が柔らかく粉が多いのが特徴です。そのため煎茶よりも短い時間で抽出されやすくなります。


茶葉:6g(3人分)

湯の適量:170ml(3人分)
湯の温度:70~80℃

浸出時間:30~40秒

深蒸し煎茶セット


1)沸騰させたお湯をあらかじめ茶碗に入れ、お湯を適温に冷ます。



2)適量の茶葉をとり、急須に入れます。



3)湯冷まししておいた茶碗のお湯を急須に注ぎ、30〜40秒ほど蒸らす。



4)温めておいた茶碗にお茶を廻し注ぎ、最後の一滴まで注ぐ。

数人分を注ぎ分ける場合は、お茶の濃さと量が同じになるように「廻し注ぎ」をします。各茶碗に少しずつ、数回に分けて注ぎ、茶碗3客の場合、1、2、3と注ぎだら3、2、1と戻り、これを繰り返すように注ぎ切ります。



お茶の保存方法

お茶はとてもデリケートなものです。湿気や光によって変化しやすく、また臭いを吸着するという性質を持っています。

お茶屋では、その年に摘んだ新茶を冷凍庫で保存し、品質管理を行なっています。

 

ご購入後の保存

ご家庭でお茶の袋を開封した後は、できるだけ早くご賞味いただいて湿気、光、臭いを避けて保存してください。

茶筒で保存される場合は、茶筒の中がステンレス・アルミ等の密封性の高いものを使用し、中蓋をしっかりとして保存してください。

また長期保存の場合は、茶袋を未開封のまま密封性の高い袋(ジッパー付き袋等)に入れてから冷蔵・冷凍保存してください。

なお、冷蔵・冷凍保存したお茶を使用する際には、必ずお茶を常温に戻してから開封してください。